自宅サウナの3つのタイプ
いちばん多いのは室内キャビンです。1〜4人用の独立した木の部屋で、空き部屋、屋根裏、広めの浴室に置け、内装にはスプルース、サーモウッド、檜を使います。浴室サウナはシャワーの隣にガラス張りで作り、浴室の防水と排水を共有するので、熱い室内からすぐに冷水シャワーへ移れます。庭のバレルサウナは完成品で届くか現地で組み立て、電気ヒーターでも薪ストーブでも使えます。それぞれに条件があります。室内では床、天井高、換気、電源が課題です。庭では基礎、排水、電源ケーブルの経路、建築のルールを最初に確認します。
ヒーター容量と電源:230Vか400Vか
ヒーターの出力はサウナ室の容積に合わせて選びます。一例として、HarviaはVega BC60(6kWのヒーター)の適用容積を5〜8m³としています。単相230V接続では35Aのヒューズ、三相400V接続では10Aのヒューズ3本が必要です。ガラス面や断熱していない石・タイルの壁は熱が逃げやすく、メーカーはそれを追加の容積として計算するため、ヒーター容量が大きくなります。小さなヒーターは通常の230V回路で使えますが、大きなものは三相(400V)が必要になることがあります。そのため機種を選ぶ前に、オランダではメーターボックス、スペインでは電源と契約電力(potencia contratada)を確認します。サウナヒーターのある部屋は電気設備の規格(IEC 60364-7-703)に専用の項目があり、接続は提携する有資格の電気工事士が行います。
換気と湿気
サウナを心地よくし、使ったあとに乾かすには新鮮な空気が欠かせません。Harviaのヒーター取扱説明書は、サウナ室の空気を1時間に6回以上入れ替えるよう求めています。給気口と排気口の位置はヒーターメーカーの設置図に従います。温度センサーのそばを空気が流れると、サーモスタットが乱れることがあるためです。室内では排気を屋根裏や収納ではなく屋外へ出す必要があり、キャビンを置く部屋にも専用の換気を設けて、湿気が壁や天井に届かないようにします。浴室サウナは浴室の換気を共有するため、シャワーとサウナの両方に足りる能力を選びます。使ったあとは毎回ドアを開け、ベンチを乾かしてください。しっかり乾かした木は、ずっと長く清潔に保てます。
オランダの庭のサウナ:許可が要らない場合
環境計画法(Omgevingswet)のもとでは、裏庭の建物は付属建築物(bijbehorend bouwwerk)として許可なしで建てられることがよくあります。政府の情報窓口(IPLO)の案内では、裏庭の区域(achtererfgebied)の地面に建ち、公共に開かれた土地から1mを超えて離れ、高さ5m以下であることが条件です。もとの住宅から4m以内では、許される高さは住宅自体の床の高さに連動します。それより離れると上限は3m、2面以上の傾斜屋根で軒の高さが3m以下なら5mまでです。建ててよいのは庭の一定割合だけで、既存の物置も数に入ります。これらのルールは自治体の環境計画(omgevingsplan)に定められていて自治体ごとに異なることがあり、文化財や保護された街並みには独自のルールがあります。私たちはOmgevingsloketでお住まいの住所を確認します。
スペインの庭のサウナ:市役所(アユンタミエント)に確認を
スペインには、庭の構造物について全国共通のルールはありません。サウナ小屋が建築物にあたるか、敷地境界からどれだけ離すか、敷地のどれだけを建ててよいかは、各自治体の都市計画規則で決まります。自治体と構造物の大きさによって、事前の届け出や責任申告(declaración responsable)、小規模工事許可(licencia de obra menor)が必要な場合もあれば、何も要らない場合もあります。ウルバニサシオン(urbanización、分譲住宅地)の一戸建てなら、住宅地の規約にも従う必要があります。集合住宅の屋上テラスや共用の中庭では、構造、外観、共用部分にかかわる場合はコミュニダ(管理組合)が関与し、私たちはテラスが支えられる荷重も確認します。薪ストーブには安全な煙突が必要で、地域によっては制限されることがあります。注文の前に、アユンタミエント(市役所)で手続きを確認します。
温冷と休憩:冷水シャワーと休む場所
サウナは体験の半分にすぎません。残りの半分はクールダウンと休憩で、熱さ、冷たい水、数分の静かな時間のあとに訪れる、落ち着いてすっきりした感覚を日本語で「ととのう」と呼びます。そこで、サウナの扉から数歩以内に冷水シャワーを計画し、できればレインシャワーとハンドシャワーを備え、新鮮な空気の中で座ったり横になったりできる場所を用意します。室内なら、キャビンの隣の浴室や、開けた窓のそばのベンチがその場所になります。庭では屋外シャワーにきちんとした排水が必要で、オランダでは冬の凍結対策も欠かせません。スペインのテラスでは、シャワーと同じくらい日陰が大切です。フック、タオル掛け、滑りにくい床といった細かな工夫で、毎回の流れがぐっと楽になります。
工期と費用の目安
室内サウナキャビンの現場工事は、電源の準備ができていればふつう1〜3日です。浴室サウナは浴室改装の一部として作り、庭のサウナは基礎、ケーブルの経路、許可の有無によって変わります。自宅サウナの参考価格は、1〜2人用の室内キャビンで、ヒーター、照明、設置工事を含めて9,800ユーロ(税込)からです。三相電源の接続、大きなキャビン、冷水シャワー、庭への設置は追加費用となり、費用は住まいごとに変わります。無料のオンライン相談のあと、日本人技師がお宅を調査して電源、床、換気、搬入経路を確認し、確定見積もりをお出しします。


