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海外の住まいに日本式のお風呂を:オランダ・スペインで深い湯船を設置するには

日本のお風呂の湯船は短く深く、浸かるためだけのものです。先に体を洗ってから、肩までお湯に沈みます。オランダやスペインの住まいに取り入れることは十分可能ですが、深い湯船にはヨーロッパのバスタブよりはるかに多くの水が入ります。このガイドでは、湯船を設置する前の選択肢と、私たちが行う計算をご説明します。

2026年10月更新

日本のお風呂はどこが違うのか

ヨーロッパのバスタブは長くて比較的浅く、横になって浴槽の中で体を洗う造りです。日本の湯船は短くて深く、背筋を伸ばして座り、肩までお湯に浸かります。体を洗うのは湯船の外で、ハンドシャワー、低い椅子、床排水を備えた防水の洗い場を使い、きれいになってから湯船に入ります。この順番が浴室全体の設計を変えます。湯船がコンパクトなため、運河沿いの家やバルセロナ・アシャンプラ地区のフラットの細長い浴室など、長いバスタブが入らない部屋にも収まることがよくあります。一方で洗い場には、きちんと勾配をつけて防水した床が必要です。また湯船の深さは重さと給湯に影響するため、私たちは必ず最初に計算します。

湯船の選び方:檜・ホーロー・アクリル

檜の湯船は手づくりで香りがよく、肌ざわりもあたたかく、寸法に合わせて製作できるため、変わった形の部屋や古い建物で役立ちます。ただし定期的な手入れが必要で、使ったあとはお湯を抜き、乾かし、換気します。ホーロー(琺瑯鋼板)の深い湯船は丈夫で掃除がしやすく、アクリルの湯船は軽いので、木の床では重要な利点になることがあります。どちらも手入れが楽で、TOTOの水栓やサーモスタット混合栓とよく合います。置き型の湯船は存在感があり、タイルで囲む埋め込み型は腰掛けたり物を置いたりする余裕が生まれます。家族が続けて入るあいだお湯を温かく保てるよう、ふたを付けるお客さまも多くいらっしゃいます。檜の湯船は専門の製作者と協力し、その手入れ方法に従います。トイレ、ウォシュレット、水栓はTOTOを第一に選んでいます。

サイズ、深さ、入る水の量

日本のお風呂を心地よくする深さは、重さの原因にもなります。内寸110×65cmの湯船に50cmまでお湯を張ると約360リットル、湯船と入浴する人を除いても約360kgになります。比べてみると、オランダ統計局の調査では、オランダでの入浴1回あたりの使用量は平均約142リットルで、深い湯船ではその2倍以上になることがあります。現地調査では、使える長さと幅、湯船へのまたぎの高さ、作り付けの腰掛けや踏み台が必要か、排水口の位置を確認します。そのうえで、床や給湯器に無理をさせずに肩までしっかり浸かれる湯船のサイズを選びます。

床の耐荷重:最初に行う計算

お湯を張った湯船は、約1平方メートルに数百キロの重さを集中させます。スペインの建築基準(CTE DB SE-AE)は住宅の床の積載荷重を2kN/m²、1平方メートルあたり約200kgとしており、満水の深い湯船と人の重さはこの数値を大きく上回ります。だからといって、すぐに設置できないわけではありません。設計値には安全率が含まれており、コンクリートスラブと木の根太では荷重の伝わり方も違います。ただし、思い込みで進めることは決してありません。木の根太床の古いオランダの住宅や、梁と陶製ヴォールトの床をもつスペインのフィンカ(古い集合住宅)では、できるかぎり構造を確認し、満水時の荷重を計算します。必要なら構造エンジニアが根太の追加などの補強を設計し、あるいはより小さく軽い湯船を選びます。

給湯:今の給湯器でお湯を張れるか

オランダの住宅の多くは、CWクラスで能力が示されるガス式のコンビボイラーでお湯を沸かしています。消費者向けガイドでは、40℃のお湯でCW4が毎分約13リットル、CW6が毎分約20リットルとされており、360リットルを張るにはCW4で約30分、CW6で約18分かかります。ヒートポンプや地域暖房の住宅では、貯湯タンクや給湯ユニットの容量が上限になります。スペインでは電気温水器(termo)を使うフラットが多く、80リットルのtermoで60℃のお湯を水と混ぜても、40℃で約145リットルにしかならず、深い湯船には足りません。そこで湯船のサイズを決める前にお宅の設備を確認し、必要に応じて大きなタンク、バッファータンク、追加の給湯器をご提案します。

洗い場:防水と排水

日本式の洗い場は、どこに水がかかってもよいように設計するため、床がいちばん重要です。床排水に向けて途切れない勾配をつけ、床から壁の立ち上がりまで防水層を設け、配管の貫通部や隅をすべて封止します。タイルを貼る前に、すべての水まわりと湯船の部分に水を張って24時間の漏水試験を行い、配管、防水層、固定部を写真に記録して、隠れる層の記録を引き渡し時にお渡しします。排水立て管の位置が決まっているフラットでは、勾配に使える高さで床の組み方が決まります。換気も大切です。深く熱いお風呂は多くの湿気を出すため、部屋を守り、古い建物ではレンガ壁も守れるよう、換気扇の能力を選定します。

搬入、檜の手入れ、費用

急なオランダの階段や、エレベーターのないスペインのフィンカでは、湯船を選ぶ前に階段、ドア、窓の寸法を測ります。階段から運び込む、分割して入れる、あるいは荷揚げ用の梁や家具用リフトを使って窓から入れる方法があり、檜の湯船は寸法に合わせて製作できます。檜の手入れはシンプルですが、定期的に行う必要があります。日本のある製作者は、使うたびにお湯を抜き、湯船を拭いて乾かし、よく換気し、乾燥させすぎないよう勧めています。2週間以上使わないときや部屋を暖房しているときは、ふたをした湯船にバケツ1杯の水を入れておくと木の収縮を防げます。お使いの湯船の製作者の指示に従ってください。日本式浴室の参考価格は、深い湯船、洗い場、防水、TOTOの設備を含めて24,000ユーロ(税込)からです。費用は建物によって変わるため、現地調査のあとで確定見積もりをお出しします。

FAQ

よくいただくご質問

小さな浴室にも日本式の湯船は入りますか?

多くの場合、入ります。日本の湯船はヨーロッパの多くのバスタブより短いため、コンパクトな部屋にも収まります。隣の洗い場にもスペースが必要なので、間取り、排水口の位置、ドアに合わせて両方を設計します。

檜とアクリル、どちらがよいですか?

檜は昔ながらの日本のお風呂の香りと肌ざわりがあり、寸法に合わせて製作できますが、定期的な換気と手入れが必要です。ホーローとアクリルは手入れが楽で、アクリルは軽いため木の床で有利になることがあります。

日本式の浴室にするには許可が必要ですか?

構造に手を加えない室内の浴室改装なら、文化財に指定されていない住宅では通常許可は要りません。ただし、文化財、VvEやコミュニダ(管理組合)の規則、スペインの自治体の手続きが関係する場合があります。現地調査の際にお住まいの住所で確認します。

工期はどのくらいですか?

日本式の浴室全体で、現場の工事はふつう3〜6週間です。これに許可や承認、オーダーメイドの湯船の製作に必要な期間が加わります。確定見積もりと一緒に工程表をお渡しします。

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